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僕の明日 -3-

知らない間に彼女とは親しくなった。
彼女でも、珍しいそれが何なのかはわからなかった。

彼女とは、図書室で以外一度も会っていない。





今日の学校の帰り、いつもの野原に行った。
野原は一変して土の塊になっていた。
建設予定地の看板が立っていた。

あの場所に、珍しいそれはなくなっていた。

僕は家で静かに泣いた。
きっと誰もわかってはくれない。





今日、図書室に行っても彼女はいなかった。
何か理由があって、学校に来ていないだけだと思った。

そしてまた一人ぼっちになった。
僕に繋がりだけを残して。





また会える気がして、毎日図書室にいた。

彼女は来た。
僕は立ち上がって、たったひとつだけ、言いたい事を伝えた。
もう会えない気がしたから。

ありがとう。

そこに彼女はいなかった。





そして気付いた。
いつも彼女は、たった一人で生きていた。

その時僕は出会った。
僕が彼女の命になった。

だから彼女は僕に会いに来たんだ。
僕は彼女のように強く生きると決めた。





僕は皆と話すようになった。
彼女の事を知っているのは僕だけだった。





彼女の名前は知らない。





今でも家の庭に彼女はいる。
いつまでも美しく咲き誇っている。





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テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

僕の明日 -2-

学校の帰りには必ず野原に行くようになった。
僕が話しかける事で、毎日色が変わった。
本当は何もしなくても色が変わるのかもしれない。
でもそんな事は気にならなかった。

この世で唯一、僕の全てを知っているものになった。





珍しいそれがとても気になって、図書室に行った。
いくら本を読んで調べても書いていない。

気が付いたら外は真っ暗になっていた。
下校の時間をとうに過ぎているここに、彼女はいた。
僕と同じ本を持って。
彼女も真剣に何かを調べていた。





毎日野原に行って、毎日図書室に行った。
彼女は毎日図書室にいた。

こんなに調べても何もわからなかった。
珍しいそれは、ただそこにあり続けるだけだった。





僕は今日、初めて彼女に話しかけた。
毎日図書室にいて、毎日僕と同じ本を持っている。
彼女なら知ってるんじゃないかと思って、珍しいそれについてだけの質問をした。
一杯話しかけた僕に、彼女は真剣に答えてくれた。

毎日の日課に、彼女との会話が加わった。




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テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

僕の明日 -1-

反応してもからかわれるだけ。
無視してもからかわれるだけ。

だから僕は学校に行かなくなった。





毎日がつまらなくて、外にも出たくない。
ずっと家にいても、誰も何も言わなかった。

今日家に先生が来た。
何も知らないくせに。

結局、明日は学校に行かなければならなくなった。





学校に着いた時には、授業が始まっていた。
教室に入りたくない。
休み時間になるまでトイレにこもっていた。

扉を開けたら皆こっちを見て、何も無かったかのように視線を逸らした。
とうとう僕は、このクラスからさえもいなくなっていた。
なるほど、だから皆何もしてこないんだ。





帰りに家の近くの野原に行った。
何もないから行きたくなった。

何も無かったはずの野原。
一番小さな木の根元にそれはあった。

別に興味があるわけでもない。
ただあまりに珍しいそれは、真っ黒だった。
何時間たったか知らないけど、ずっと見つめていた。
だから、少しだけ今日の事を話したくて、ひたすら語りかけた。
それは静かに聞いてくれた。





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テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

夢の欠片

この夢の欠片を
空へ飛び出した翼を
もしも叶うのならば
たった一つだけ
握り締めて

眩しい太陽
いつもの空
駆け出した道は

照り返しが眩しい
いつもの道
水溜りを飛び越え

諦めてしまったの
どこに行ってしまったの?

そう遠くは無いだろう
諦めるには早いだろう?

この夢の欠片を
闇へ飛び出した翼を
もしも願うのならば
星達の一つだけ
抱き締めて

空に手を伸ばし
落ちてくる星達を
ただ見ているだけ

月の輝きは
どこか優しくて
夜は寂しいわけじゃない

そして消えてしまったの
闇に飲まれてしまったの?

苦しくは無いだろう
いつもそばにいるだろう?

この夢の欠片を
闇へ飛び出した光を
もしも願うのならば
瞬きの一つだけ
抱き締めていたい

どうしても伝えたい
夜空に響け
飛び散った夢は
欠片になって
空で輝いている

この夢の欠片を
空へ飛び出した翼を
もしも叶うのならば
たった一つだけ
握り締めていたいけど

この夢の欠片を
闇へ飛び出した光を
もしも願うのならば
瞬きの一つだけ
抱き締めていたい





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テーマ : 自作詩
ジャンル : 小説・文学

泥濘の花

俺は足跡を見つめてた
こんなちっぽけな事でさえ
しっかり残っているんだよ

泥濘に填まった靴は
汚れちまったけど
そんなもん捨てちまえ

現実逃避の生活は
もう疲れたんだよ

逃げちゃ駄目だろ?
判ってんだろ?

泣いていたって始まらない
つまらない事は全部忘れて

裸んなってもいいんじゃない?
楽しけりゃそれでいいんじゃない?

弾け出したその種で
きっと綺麗な花が咲く
その為に泥濘を越えるのは
決して簡単なことじゃない

その泥濘を越えてこそ
見えるものだってきっとある
もしも花が咲いたなら
きっと俺は幸せだ

俺は掌を見つめてた
こんな小さな花でさえ
しっかり生きているんだよ

散り始めた花弁は
鉛のように重いけど
そんなもん蹴り飛ばせ

真っ暗闇の生活は
もう嫌なんだよ

まだ諦めないだろ?
知ってんだろ?

諦めたって始まらない
辛い事は全部忘れて

叫んだっていいんじゃない?
伝わりゃそれでいいんじゃない?

弾け出したその声で
きっと綺麗な夢が咲く
その為に泥濘を越えるのは
決して簡単なことじゃない

その泥濘を越えてこそ
見えるものだってきっとある
もしも花が咲いたなら
きっと俺は幸せだ

今俺は幸せだ





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テーマ : 自作詩
ジャンル : 小説・文学

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